社会貢献部
被災地支援報告
学会が被災地支援に取り組みすでに数回遊びの支援に入っています。どの地域からどのような方法で関わったらよいのかなど試行錯誤もある中で、学会長の土田先生の人と人のつながりから福島県伊達市にその拠点を置き、子どもたちとその保護者を中心に支援してきました。まだまだ十分といえないまでも、被災地とのつながりは着々と進んできました。今後長期的な視野に立ち継続的な支援をして行きたいと考えています。会員の皆様のご協力をお願いいたします。
今回は地元のスタッフの方が実施報告書として地元自治体へ提出するものを一部改編させていただき掲載させていただきました。
「子どもの遊びを応援しよう」実施報告書
開催日時 平成 25 年 3 月 9 日(土)~10 日(日)
場所 伊達市ちびっこ広場、伊達市泉原勤労者交流センター
主催 ママスクールすまいる
後援 伊達市、日本感覚統合学会
活動内容
個別およびミニ集団の遊びの応援
コーナー名:お遊び応援コーナー
担当:作業療士・学生
① 新たな遊具・遊び場の設置
・段ボール製の手作りトンネルを設置
・段ボールの滑り台を設置
・砂場にペットボトルで、とよ、ロートなど設けたり、砂の中に宝物を埋めた
・ブランコ(ホーススイングなど)を設置
・直径約3mのトランポリンの設置
・舞台にお絵かきコーナーを設けた
② 各コーナーに待機し、遊具の使い方や子どもの遊び・親子遊びを支援
③ 個別の申し込みを受けた子どもを対象に遊びの支援
個別相談
コーナー名:健康&子育て相談コーナー
担当:作心理士・保健師・メディエーター
保護者を対象に、育児相談など心配ごとを気軽に相談できる場の提供(2 名体制)
休憩
コーナー名:コーヒーブレイクコーナー
子どもをしっかり遊ばせながら、保護者同士おしゃべりを楽しんだり、休憩する場所の提供、子どもへの飲料水の提供。
講演会
コーナー名:「子どもの遊びを応援しよう」
① 遊びを脳の栄養としてとらえ、子どもが発達する上で欠かせない大切な活動であることを理解し、子どもたちがのびのびと遊べる環境作りや関わり方についてともに考える 。
②実際の遊びを通して子どもたちがどのような体験をしているかを学び、遊びの応援力を高める。
ちびっこ広場利用者数
3月9日(土) 10:00~16:00 |
3月10日(日) 10:00~13:00 |
2 日間の 来場者延数 |
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小学生 | 15 | 15 | 30 |
幼 児 | 72 | 58 | 130 |
保護者 | 56(16) | 51(10) | 107(26) |
※保護者数は、代表者 1 名のみを数えたもの
※保護者欄の( )は、1 家庭につき 2 名以上の大人が来場した家庭数を表す
来場者の利用パターン
・母親と来場する子どもが多かった
・乳児の来場もあった
・小学生は低学年~中学年の利用であった
・父親と来場する子どもも目立った
・祖父母が保育の場として連れて来ていた
・複数家族で来場する場合もあった
各コーナー及び講演会の実績
①お遊び応援コーナー
3/ 9(土)9人、3/10(日)11人
両日ともに個別対応での遊びの支援を希望されたお子さんへの対応
②心理・子育て相談コーナー
3/9(土)、3/10(日) 合計10数名
両日ともに保護者の方への支援として、子育てなどいろいろな内容の相談を受けました。
③コーヒー ブレイクコーナー
お子さんたちが遊ぶ姿を見ながら、ゆっくりとした時間をくつろいでいただける場所を提供しました。このコーナーはいつでも自由に利用できるように設定しました。保護者同士が飲み物を飲みながらお話をする姿も見られました。
④講演会
3/9 13:30~15:00 交流センター内和室
講演会:「子どもの遊びを応援しよう」 講師:日本感覚統合学会 会長 土田玲子
講演の内容は子どもにとって遊びとはどのような意味がるのか。子どもにとって大人になり社会で生きていくための予行練習であることなどわかりやすく説明されていました。後半は、子どもたちが遊んでいる場面で一緒に毛布そり、トランポリン、エアートランポリンなどを体験しました。遊んでいるときの姿は童心に帰ったかのように笑顔があふれていました。
講習会参加者のアンケートより
・いろいろな遊びを通して子どもと関わっていきたい。
・体全体を使って子どもを育てていきたい
・遊びにもいろいろな意味がることが理解できた。制限するばかりではよくないことが理解できた
・子どもの遊びに感覚統合の視点を導入することはとても大切ではないかと感じた
・遊び体験では純粋に楽しんでしまいました。
・スタッフの方が子どもと遊びながらいろいろと説明してくれたのでとても勉強になりました。ほかの市でもぜひ行ってほしい。
ボランティア参加者のアンケートより
・先生方の遊びを見てとても参考になった。子どもたちがとても楽しそうに遊んでいたと思う。
・子どもと遊ぶことの奥深さを感じることができた。激しい遊びや鎮静化に向かう遊びなどいろいろな遊び方があることを体験できた。
・福島の現状を身を持って知ることができました。これからも支援にかかわっていきたいと思います。
・砂場で遊んだことがないお子さんがいることに驚いた。使ったことのある遊具であったが、その遊具でいかに子どもの楽しい遊び方を工夫するのかを学ぶことができた。
3月に行った「子どもの遊びを応援しよう」ですが、伊達市ケーブルテレビのホームページ(https://www.city.fukushima-date.lg.jp/site/cable-tv/)に入り、平成25年4月の放送内容を見ることができます。4月5日放送分の子どもの遊びを支援しようをクリックすると、土田先生の講演会や遊びの場面などを見ることができます。是非ご覧ください。そして、次回は皆さん福島の支援にいっしょに行きましょう!